夏休みの読書 幸せと競争

世界しあわせ紀行

世界しあわせ紀行

『嫉妬心の相対的な欠落は黄金時代の一つのしるしだと、ピーター・ホールが述べている。(中略)人々は暮らしも仕事も共に営んでいた。技術革新や新しい動きがあると、すぐに情報を共有し、誰もが自由に自分の仕事に取り入れることが可能だった」1900年のパリの芸術家たちも、今の言葉で言えば「オープン・ソース・ソフトウェア」に頼っていたと言うことになる。現代のアイスランド人も同じだ。当然、競争はある。しかし、競争と言ってももともとの意味における競争である。競争(compete)の語源はラテン語の「コンペトゥレ(competure)」であり、それは「共に探求する」ことを意味している。』

競争が所与の条件によって抑圧されるところ、女性だとか、貧しいとか。そういうところに幸福がない理由はこういうことなんだな。