『ピカソと名匠たち』展に行ってきました

話題の大展覧会、『ピカソと名匠たち』展に連れて行ってもらいました。
青年時代の自画像から始まるピカソの代表作とピカソに影響を与えた巨匠の作品を併置した、本当に、パリでしかなしえないような大展覧会でした。エル・グレコレンブラントクラナッハに、ゴヤ、アングル、クールベ、近いところではセザンヌ、マネ、ルソーと、名だたる名画が、ルーヴル・オルセーをはじめとして、プラドやロンドン・ナショナル・ギャラリー、NYメトロポリタンからも集められて、いました。
パリではメイン会場のグラン・パレ美術館と、オルセー・ルーヴルの両美術館でもやっています。ロンドン・ナショナル・ギャラリーでも2月から6月まで開催とのことですが、連れて行ってくださった、美大の先生によると、点数は少なくなるらしいです。
大変な人出でしたが、久しぶりに大好きなプラドのコレクションも見れて幸せでした。

ところが、『裸のマハ』も無事に見て、外に出ようとしたら、緊張した警備員に出口ではなく入り口から出よとの誘導が。どうも、不振な箱が置き去りにされていて、その隔離と撤去のために、入場をストップした様でした。
数日前に、プランタンで爆弾騒ぎがあったので、念を入れて警備をしているのだろうと思いました。
パリの人はもうバッグチェックにも慣れているし、寒空の中待たされても、こういう理由なら本当におとなしく並んでまっているのです。

タダでさえ景気が悪いのに、これ以上盛り場の人出が減らないように、過剰かもしれないが警備をしっかりすると言うことなのでしょうか。


http://www.rmn.fr/IMG/pdf_dp_picasso_maitres.pdf

ピカソと巨匠たち

2008年10月8日〜2009年2月2日
グラン・パレ・ナショナル・ギャラリー
本展示会は、フランス国立美術館連合、ピカソ美術館、ルーヴル美術館
オルセー美術館の共催により開かれます。また、ニコラ・サルコジフラン
ス共和国大統領の後援の下に実施されるものです。
また、LVMH /モエ・ヘネシールイ・ヴィトンからご支援をいただきました。

ピカソ作品の2つのテーマ系、すなわちドラクロワ
『アルジェの女たち』をめぐるテーマがルーヴル美術館に、マネ『草上の昼食』をめぐるテーマがオルセー美術館に同時に集められている。
パブロ・ピカソは、工芸学校教師でマラガ美術館長であった父ホセ・ルイス・ブラスコのもとで幼い頃から厳密な規則に従ってアカデミックな訓練を受けた。父はピカソの通学期間(1893〜1899)中、ラ・ロンハ(バルセロナ)のラ・コルーニャ美術学校に勤務し、その後サン・フェルナンド・アカデミー(マドリード)に移った。古美術品、彫像、建築のスケッチ、スペインの巨匠たちの画の模写、ヨーロッパ美術史の研究を中心とした父の指導は、人文主義的絵画の伝統に根ざしたものである。この事実は、ピカソが19世紀(1881年)に生を受けた画家であったことを改めて思い出させてくれる。美術学校、歴史画、風俗画、叙事詩的作品、宗教的作品、 巨大な絵画、コンクール、公的機関の依頼による絵画作成、そして絵画ギャラリーが、彼の修行時代の日常であり、基準であり、視界のすべてだった。
子供らしい絵を描くこともなく幼くしてミケランジェロラファエロと向かい合わなければならなかったこの才能ある若き芸術家が感じた抑圧は、すべてを覆したい衝動を彼に与えることになる。こうしてピカソは、最もラジカルな形式の改革、キュービズムへ、そして近代美術の創設へと導かれるのである。
アカデミックな世界での若き大家(ピカソは19歳にして受勲している)であると同時に既存の形式の破壊者でもあったピカソは、偉大なる絵画の伝統との緊迫感に満ちた対話を絶えず行っていた。同世代の他の芸術家たちとは異なり、彼の姿勢は大きな変動を迎えていた時代の単なる反映ではなく、彼の絵画への計画を構成する要素であった内なる原動力の表れなのだ。これは、寓意的主題を持つ最初の大作『最期』(1896)から、ベラスケス、ティツィアーノ及びレンブラントに材を取って描かれた、近衛騎兵、音楽家、マタドールなどの仮面をかぶった強迫的な自画像のモチーフに支配されている晩年の作品に至るまで、一貫して働いている。この批評的な再解釈という運動は彼の作品全体にわたって続いているが、もっとも顕著な形で実現したもっともよく知られている事例は、ドラクロワ、ベラスケス、あるいはモネを題材にした「変奏連作」の時代(1950〜1962)である。

ピカソと巨匠たち」展は、グラン・パレ・ナショナル・ギャラリーにて初めての総括的な展示を行う。フランス内外の権威ある公的なコレクションや個人のコレクションから、およそ210点もの作品が一堂に集められる。
様式上の断絶や形式の革新を超えて過去と現在を突き合わせることにより、この展示会はピカソの絵画のみを唯一の導き手としてその導くままにテーマ的アプローチと時系列的アプローチを交差させつつ、グレコ、ベラスケス、ゴヤ、スルバラン、リベーラ、メレンデス、プッサン、ル・ナン、デュボワ、シャルダンダヴィッド、アングル、ドラクロワ、マネ、クールベロートレックドガ、ピュヴィス・ド・シャヴァンヌ、セザンヌルノワールゴーギャン、「税関吏」ことアンリ・ルソーティツィアーノ、クラナハ、ゴッホらの作品を展示する。これらのスペイン、フランス、イタリア、ドイツの画家たちが、絵画が絵画から学ぶという濃密なモチーフの多元的な横糸を形成しているのである。
システムの中に絵画についての絵画を作り上げたピカソの運動の中では、絵画の世界における前例のない共食いが行われている。模写、パラフレーズ、引用のような、伝統を伝達し、再生産するためのアカデミックな方法からは手を切って導入されたこの新しい方法論は、世界についての知識の中心に絵画を位置づける。ピカソがそのお気に入りの画家たちに対して用いた戦略の中には、並べ替え、模倣、流用、歪曲といった手段が数えられる。ピカソはこうして、近代及び現代における創造の方法を豊かにし、ときには違法複製、アイロニーパスティーシュからも創造を引き出している。

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委員
アンヌ・バルダサリ パリ・ピカソ美術館長
マリ・ロール・ベルナダック ルーヴル美術館現代芸術担当学芸員
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開館時間 :
10時〜22時、木曜日20時、火曜日
閉館
学校が休暇中は火曜日を含む毎日
9時〜23時(受付は45分前に終了

入場料: 12ユーロ;
割引料金8ユーロ.
予約、前売券購入、来館案内につ
いては: www.rmn.fr.
アクセス :
フランクリン・ルーズベルト駅ま
たはシャンゼリゼ・クレマンソー
駅下車
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連絡先 : フランス国立美術館連合、cedex 01 75039パリ市エティエンヌ・マルセル通り49番地
広報担当ジル・ロミラ と セシリア・ポミエ
電話 01 40 13 47 61 / 48 66 gilles.romillat@rmn.fr. / comm.expo2@rmn.fr.