ミュゼの夜

今日だけの記念硬貨

多くのミュゼが夜間に無料でオープン、というのが今年4回目のLa Nuit des musées。プログラムから私たちが選んだのは、ミュゼ・ド・ラ・モネーとオルセー。7時前にサン・ミッシェルの噴水で待ち合わせ、といったらものすごい土砂降り。
40分ほど雨宿りをして、最初のミュゼへ。Musée de la Monnaieは、ほかの技術系のミュゼの例に漏れず、フランス中華思想が紛々。貨幣の起源についての説明もなく、「西欧には、紀元前650年頃小アジアからもたらされました。」という説明から、後は延々と『フランスにおける』貨幣の歴史。それはそれで面白いんだけど、紙幣や電子マネーについては一切説明なし、というのもどうかと思いました。この日だけの記念硬貨を2ユーロで売っていて、それは面白かったです。まずこの何にもない平べったい≪硬貨のモト≫というべきメダルを買い、おじさんにプレスしてもらって、こういう記念硬貨になりました。
企画展のほうは、バリバリのコンテンポラリーでとっても面白かったです。“ Freak Show ”というタイトルで、日常よく見るモノたちがばかばかしいまでにデフォルメされたオブジェの展覧会で、とても上質なユーモアを感じさせてくれました。この展覧会場の入り口のサロンの天井画は、パリのアレゴリー。操作された遠近感がすばらしい。
オルセーに到着したのは、9時過ぎ。長ーい列におじ気づきましたが、セキュリティチェックのためだけの列なので、進み方も早い。20分ほどで入れました。ガラス張りの5階からは、モンマルトルのサクレ・クール寺院がくっきり鮮やかに見えました。夕立のせいでパリの夜気が洗われたようです。
外へ出たらもう11時、お腹が空いたので、シャトレまで戻って、レストランへ。シャトレ劇場の裏のモロッコレストランは、こんな時間でもしっかりクスクスやタジンが食べられて、しかもリーズナブル。静かでオシャレな観光客向けではない穴場でした。Le yahmi Coordonnées principales
25 av Victoria 75001 PARIS