パリから書く東京と東京から書くパリ

こんな本を見つけて読みました。

東京カオス

東京カオス

1970年生まれの著者が、パリに住みながら東京を書いた本。帯から引用すると、「郷順子。32歳。身長178センチ。日系アメリカ人でレズビアンワシントン市警捜査官。彼女の東京赴任とともにたそがれの殺人事件が始まった!」
警察庁幹部達の描き方が類型的ながら、そんなに違和感を感じないのは、私自身もこの種の人々にステレオタイプしかもっていない証拠なのかな、と思いながら読みました。
同時に思い出したのが、東京にすんでいるフランス人の著者が、パリ10区(地元です!)を舞台に、女性を主人公にした推理小説のシリーズ。
欲望通りにすむ女 (小学館文庫)

欲望通りにすむ女 (小学館文庫)

こちらの主人公もパリに住むアメリカ人なのは、偶然でしょうか。通りの名前が全部実在なのは、地元住人としては、なんとなく、こそばゆい。私が前に住んでいたVinaigriersヴィネグリエ通りの本屋がこの本に出て来るのですが、実際、この通りに1件ある本屋さんでそのことを知っているかどうか尋ねたら、知らない、とのこと。なんともつめたい、と言うかもったいない、というか、わたしなら、ウィンドウに置くのになあ、と思ったことでした。