LeikoSakurai2008-10-14

劇場シーズンが始まりました。
今年もパリ市立劇場の年間会員券を買ったのですが、今年のスタートは演劇です。
プログラムは、三島由紀夫の名作『サド公爵夫人』。ル・モンドでもほめていましたが、新演出は素晴らしかったです。
これまでは、6人の女性登場人物が男優に演じられることが多かったそうで、女優によって演じられるのは初めて、とのこと。(ただし小間使いシャルロットは、むくつけき大男の男優が演じる)
フランス語版を見るのは初めてですが、本当に昔のアリストクラートはこう話したんだろうなあ、と言う格調高いフランス語でした。女性の狡知さが錯綜するさまを表わすのに、本当にふさわしい言語だなあ、と感じ入りました。
また、サド侯爵の居城ラコストの名が時々出てくるのですが、去年プロヴァンスにヴァカンスに行ったときにたずねた居城跡も思い出されて、趣深かったです。ラコストはボークリューズ山脈の斜面に造られた小さな町、城跡はその頂上で、いまや城址がかすかに残る広場、ピエール・カルダン財団に買い取られて、アートイベント等の会場になっていました。

Madame de Sade
Yukio Mishima
Jacques Vincey
adaptation française (Éd. Gallimard) d'André Pieyre de Mandiargues
mise en scène Jacques Vincey
travail vocal et assistante à la mise en scène Emmanuelle Zoll
scénographie Sallahdyn Khatir
lumières Marie-Christine Soma
musique et son Frédéric Minière, Alexandre Meyer
costumes Claire Risterucci
maquillage et perruques Cécile Kretschmar
carcassiers Alicia Maistre, Soux
contribution artistique Paillette
avec Hélène Alexandridis, Alain Catillaz, Marilu Marini, Isabelle Mazin, Myrto Procopiou, Anne Sée