消防署が自殺を止めた!

日曜日、パリに遊びに来た友人の姪ごさんとサン・マルタン運河のカフェでビールを飲みながらシャンソンを歌って気持ちよく帰ってきたら、ウチの前の道は通行止め。
消防署のはしご車が出ていて、「寝たきり老人の様子を確かめるためかな?火事だといやだな」と思いながら近づいたら、そのどちらでもなく、実は自殺騒ぎ。ウチのアパートのひとつとなりの建物の最上階、小屋根の部分に男の人が座って飛び降り自殺をしそうになっていたのでした。
はしご車が出動し、転落した場合に備えて、トランポリンのような緩衝台が2台道路に設置されていました。
男の人は屋根に腰をおろしていますが、上半身は広報の窓に向けてひねっているところを見ると、室内から誰か心理学者が説得に努めているようです。
夏時間初日の、まだ明るい夕方、と言うこともあって、けっこう野次馬も集まっていました。
中にウチの建物のお掃除をしてくれるマダム・ローザ曰く、『奥さんが子供つれて出て行っちゃって、離婚を迫られているんだけど、交渉がうまく行っていないらしいのよ』。すごいご近所情報通です。
ここに住んでいる者なので、と言って通行止めをくぐり家に入れてもらいました。ウチから撮った写真です。
結局3時間ほど後に説得が功を奏したと見え、誰もはしご車をのぼることもなく、トランポリンも使われず消防隊は引き上げていきました。本当に良かった!肌寒い中何時間も外に立って、屋根の交渉を見つめていた消防署の方々、本当にご苦労様でした。